ドリップコーヒーとは違ったコーヒーを飲んでみたいなあ。
例えば、エスプレッソコーヒーとか飲んでみたいけど、マシンが高くて中々手が出せないな・・・
このように思っている方におすすめなのが『マキネッタ』という器具です。
マキネッタを使えば、自宅で簡単にエスプレッソコーヒーやカフェラテを楽しむことができます。
今回この記事では「マキネッタ」の特徴や使い方をはじめ、種類や選び方まで完全解説しています。
5分くらいで読めますし、自宅で手軽にエスプレッソコーヒーやカフェラテを楽しめる方法も解説しています。
ぜひ最後まで読んで新しいコーヒーライフを楽しむ情報としてお役立てください。
マキネッタとは?|手軽にエスプレッソが楽しめるコスパ最強器具
マキネッタとは、直火式のエスプレッソメーカーと言われており、沸騰した水の蒸気圧でコーヒーを抽出してコーヒーをつくる器具のことです。
マキネッタは、20世紀前半にイタリアのビアレッティ社によって「モカ・エクスプレス」という名前で発明され、今現在でも販売されているロングセラー商品になります。
イタリアでは、手軽にエスプレッソコーヒーのような濃厚な味わいを楽しめる器具として、一家に一台あるらいしいです!
日本ではマキネッタと呼ばれることが多いですが、「モカ・エクスプレス」や「モカ・ポット」と呼ばれることもあります。
直火で手軽に濃厚なコーヒーを楽しめることから、最近では家の中だけでなく、キャンプで楽しむ方も少なくないようです。
マキネッタで淹れたエスプレッソの味わいと3つの飲み方
マキネッタでは、少量のお湯を、非常に強い圧力をかけて抽出します。
そのため、透過させるだけのドリップコーヒーよりも濃厚でトロっとしたコーヒーになります。
しかし、電動のエスプレッソマシンよりは圧力が弱いため、ドリップコーヒーとエスプレッソコーヒーの中間の味わいになるのが特徴です。
主な飲み方は以下の3つあります。
- エスプレッソ
- アメリカーノ
- カフェラテ
飲み方①:エスプレッソ
エスプレッソは、アレンジなしで、濃厚なコーヒーを楽しむ飲み方です。
抽出したてのコーヒーを、2, 3口程度で「ググっ」と飲み干すのが正しい飲み方とされています。
本場イタリアでは、砂糖を3,4杯ほど入れて、甘くしてから飲む人が多いです。
砂糖をいれたらかき混ぜずにそのまま飲み干します。
そして、底にたまった砂糖をスプーンで食べるのがイタリア流です!
甘苦い大人のスイーツに早変わり!
かなりおすすめの楽しみ方になります!
飲み方②:アメリカーノ
エスプレッソにお湯を足してドリップコーヒー程度に薄めれば「アメリカーノ」になります。
濃さは同じですが、ドリップコーヒーとは違った味わいを楽しむことができます。
具体的には、アメリカーノはペーパーではなく金属フィルターを使っているため、オイル感のあるマイルドな味わいが特徴的です。
飲み方③:カフェラテ
カフェラテは、エスプレッソに牛乳を混ぜて作ります。
通常は「エスプレッソ 2:牛乳 8」で作りますが、マキネッタのエスプレッソを使う場合は「3:7」や「4:6」でもいいかもしれません。
【簡単7ステップ】マキネッタのおいしい淹れ方
マキネッタをおいしく淹れるためには、それぞれの工程で意識するポイントを知っておくことが重要です。
一般的に知られているドリップコーヒーの抽出方法とは異なるので、この章で詳しく解説します。
- 水だけで数回使用する
- コーヒー豆を用意する
- ボイラーに水を入れる
- バスケットにコーヒー豆を入れる
- マキネッタを組み立て、弱火にかける
- 火を止め、抽出を見守る
- 水洗いをする
注意点も一緒に解説していますので、ぜひ参考にしてください。
ステップ①:水だけで数回使用する
新品のマキネッタを使用する場合は、水だけを入れて数回沸騰させるなど、慣らし運転をするようにしましょう。
未使用のマキネッタは、製造課程で付着した「アルミ粉」や「工業油」などが完全に取り切れていないことがあります。
そのため、慣らし運転無しにコーヒーを淹れようとした場合、コーヒーに金属臭が移り、おいしく飲めない場合があります。
万が一水だけの慣らし運転で金属臭が無くならない場合は、コーヒーの粉を使って慣らし運転をしたり、中性洗剤を使って洗うことで、金属臭を除去できるので参考にしてください。
ステップ②:コーヒー豆を用意する
マキネッタに向いているコーヒー豆を用意しましょう。
一般的には『深煎り/細挽き』がおすすめだと言われていますが、私的には『浅煎り』のコーヒー豆もおいしいと思います。
例えば、エチオピア ナチュラル 浅煎りをエスプレッソにすると、ストロベリーのフレーバーに、トロっとした口当たりが楽しむことができます。
本当にイチゴジャムのような感じです!
ですので、コーヒー豆を用意する際には、以下の選び方をするといいと思います。
- 苦味とコクを楽しみたい!
-
深煎りのコーヒー豆を細挽きに。
- フルーティなジャムのような味わいを楽しみたい!
-
浅煎りのコーヒー豆を細挽きに。
どちらの焙煎度でも『細挽き』にするのは共通のポイントです。
電動のエスプレットマシンは極細挽きを使いますが、マキネッタは極細挽きだと目詰まりの原因になりますので、細挽きが適しています。
ステップ③:ボイラーに水を入れる
次に、ボイラーに水を入れていきます。
ポイントは、水は下の容器(ボイラー)の安全弁の下まで入れることです。
マキネッタ本体をくるくる回すと、上部容器(サーバー)と下部容器(バスケットとボイラー)に分けられます。
容器内側にラインがない場合は、安全弁の少し下までを目安に水を入れてください。
安全弁は、ボイラー内の圧力が高くなり過ぎた時に、圧力を外に逃がす役割があります。
安全弁を水で隠れるくらい浸してしまうと、正常に機能しなくなる恐れがありますので、水の入れ過ぎには注意してください。
ステップ④:バスケットにコーヒー豆を入れる
次に、バスケットにコーヒー豆(粉)を入れていきます。
ここでのポイントは3つです。
- コーヒー粉をバスケットいっぱいにいれる
- バスケットに入れたコーヒー豆は上から押さえつけない
- ボイラーの縁にコーヒー豆(粉)がついていないか確認する
コーヒー粉をバスケットに入れる際は、スキマができないように入れてください。
詰めるコーヒー粉が少ないと、均等に抽出がされず、雑味を感じてしまいます。
バスケットに入れたコーヒー粉は、指やスプーンなどで表面を平らにする程度にしましょう。
コーヒー粉を上から押しつてしまうと、うまく抽出ができず、コーヒーの仕上がりに影響がでます。
ボイラーの縁にコーヒー粉がつかないようにしましょう。
もしついている場合は、ふきんなどでキレイに拭き取るようにしてください。
コーヒー粉がボイラーの縁についたままだと、ボイラーとサーバーを組み立てした際に、しっかり固定できずコーヒーの抽出に影響がでます。
ステップ⑤:マキネッタを組み立て、弱火にかける
では、次にマキネッタを組み立てていきます。
ここでのポイントは3つです。
- しっかり固くなるまで締める
- 弱火にかける
- やけどに注意する
上の容器(サーバー)と下の容器(ボイラー)を組み立てる際は、しっかり固くなるまで締めるようにしてください。
締めつけが弱いと、抽出中に、水やコーヒー液の漏れにつながります。
しっかり締めていても、水やコーヒー液が漏れてくる場合は、パッキンの劣化が考えられます。
その際はパッキンを交換するようにしてください。
コンロを弱火に設定して、マキネッタ本体を火にかけていきます。
火の大きさの目安は、マキネッタ本体底の直径以下に火がおさまっているようにしましょう。
火の大きさが大きすぎると、コーヒーの味にも影響がでますし、マキネッタの取っ手部分が火で溶けてしまうことがあります。
取っ手部分を溶かしてしまうと交換できませんので、注意してください。
美味しいコーヒーを抽出するためにも、弱火で行うようにしましょう。
火にかけているマキネッタは非常に熱くなります。
サーバーの蓋をあけて、抽出過程をみたくなりますが、やけどの原因となりますので、蓋は閉じた状態にしましょう。
より安全に抽出作業を行うために、軍手などを着けて作業すれば安全です。
ステップ⑥:火を止め、抽出を見守る
火にかけると、下の容器(ボイラー)にあった水が温められ、バスケット内のコーヒーの粉を通過し、上の容器(サーバー)にコーヒー液が抽出されます。
抽出がスタートして数分後、「ボコボコ」という空の音が出るようなったら火を止めるようにしてください。
抽出後も加熱を続けると、雑味が出る原因になりますので、音がしたらすぐに火を止めましょう。
上の容器(サーバー)内に溜まったコーヒーを軽くかき混ぜてから、カップに注げば完成です。
ステップ⑦:水洗いをする
マキネッタを洗う際は、洗剤は使用せず、水洗いをしてください。
マキネッタは使用を重ねると、コーヒーの風味や味が本体にどんどん染みつき、自分好みのコーヒーが抽出できる器具へと育っていきます。
洗剤であらうと、せっかくなじんだコーヒーの香りが消えてしまいますので、洗う際は水洗いで済ませるようにしましょう。
洗浄後は水気を拭き取り、十分に乾燥してから保管してください。
マキネッタとエスプレッソマシンを徹底比較
マキネッタは、家庭で楽しむもの、エスプレッソはバル(カフェ)で楽しむものと言われます。
どちらも「透過式抽出」と「加熱式濾過」によって抽出されますが、抽出温度、抽出圧力、コーヒー豆の挽きの荒さには大きく違いがあります。
以下に、それぞれの違いについてまとめてみました。
抽出変数 | マキネッタ | エスプレッソ |
抽出温度 | 約100℃ | 90~95℃ |
メッシュ(粒度) | 細挽き | 極細挽き |
抽出圧力 | 約2気圧 | 約9気圧 |
エスプレッソマシンは、マキネッタに比べ、抽出圧力が高く、抽出温度が低いのが特徴です。
抽出圧力が強いことで、クレマ(細かい泡)ができ、嫌な苦味を軽減してくれています。
マキネッタは直火にかけて徐々に抽出していくため、抽出温度が高くなります。
そのため、エスプレッソコーヒーに比べ、苦みを感じやすい味に仕上がります。
マキネッタを買う前に注意する点
マキネッタを買う前には、一回当たりの抽出量に注意しましょう。
なぜなら、マキネッタは、器具より少ない量のコーヒーを作れないからです。
例えば、4カップ用のマキネッタから、1杯分だけのコーヒーを作るということはできません。
そのサイズにあった量のコーヒーをいれないと、正しく圧力がかからず、おいしいコーヒーを淹れられないからです!
また、2カップ用のマキネッタを使って2度抽出し、4杯分のコーヒーを作ることも難しいです。
理由は、使用後のマキネッタは高温になっているため、冷めるまでまたないと2回目を作れないからです。
そのため、マキネッタを選ぶ際の最重要ポイントは、自分や家族の飲む量にあったサイズを選ぶことになります。
おすすめのマキネッタ「ビアレッティ」
マキネッタは器具の総称で、色々なメーカーが商品を販売しています。
その中でおすすめのメーカーは「ビアレッティ」です。
ビアレッティ社以外にも、Giannini(ジャンニー)社やILSA(イルサ)社などがありますが、ビアレッティ社はイタリアの老舗メーカーで、日本でも一番の知名度を誇るメーカーです。
マキネッタの種類も豊富で、お値段もお手頃な商品が多いです。
以下で「ビアレッティ」社のおすすめの商品を紹介します。
- モカエキスプレス
- ブリッカ
- ヴィーナス
- モカインダクション
【モカエキスプレス】
モカエキスプレスは、ビアレッティ社の定番の商品で、サイズ展開も多くご自身の用途にあわせて選べます。
また価格も、2カップ用で約6,000円とお手頃なため、初心者の方でも取り入れやすい商品です。
廃盤の心配がなく、消耗品のパーツも購入しやすいため、愛用者が多い商品です。
【ブリッカ】
ブリッカはクレマ(細かい泡)がしっかりと作れるモデルです。
特殊バブルにより圧力がしっかりかかるため、モカエキスプレスでは難しいクレマができやすくなっています。
特注バブルで作り出されたクレマは、口あたりを滑らかにし、モカエキスプレスとは違ったコーヒーを楽しめるものとなっています。
お値段は2カップ用で6700円と、モカエキスプレスよりも少しだけお値段があがります。
【ヴィーナス】
モカエキスプレスやブリッカは「アルミ製」でしたが、ヴィーナスは「ステンレス製」のマキネッタです。
ステンレス製はサビや変色に強く、耐久性も高いためお手入れがしやすいのが特徴です。
またアルミ製にはない高級感を感じられるのも特徴のひとつです。
お値段は2カップ用で約7,200円となっております。
【モカインダクション】
モカインダクションは、IH対応のマキネッタです。
上部(サーバー)はアルミ製でできており、下部(サーバー)はステンレス製でできております。
サイズは4カップか6カップのみとなっており、4カップ用で約9,000円です。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
この記事ではマキネッタの特徴から使用方法、選び方まで詳しく解説してきました。
自宅でエスプレッソコーヒーを楽しみたいけど、エスプレッソマシンは高価でなかなか買えるものではありません。
一方で、マキネッタは手軽にエスプレッソコーヒーを楽しめ、価格もお手頃なため初心者の方でも取り入れやすい商品です。
手軽に濃厚なコーヒーを作れるため、エスプレッソコーヒー以外にもカフェラテなど、インスタントコーヒーやドリップコーヒーではできない、コーヒーの楽しみ方ができます。
ぜひこの機会に、マキネッタをあなたのコーヒーライフのひとつに取り入れてみてはいかかでしょうか。