5万円もするコーヒーミルをなんの参考もなしに買うのは怖いなあ・・・
だれかコマンダンテについて詳しく解説してくれないかなあ。
そんな方のために、今回の記事では『Comandante(コマンダンテ) C40』について以下の内容で詳しく解説していきます。
- コマンダンテの特徴
- コマンダンテの各部位のレビュー
- コマンダンテの使用感のレビュー
- コマンダンテのお手入れ方法
- コマンダンテと5000円のコーヒーミルの性能比較
コマンダンテは、世界大会でも使われる非常に性能の高いコーヒーミルです。
世界大会では50万円の電動コーヒーミルがメインで使われるのですが、その中に混じってこのコマンダンテを使っている人がいます。
その理由は、コーヒーミルの心臓である『刃』が、電動コーヒーミルにも劣らない世界最高峰の切れ味を誇っているからです。
私もNo.1の『刃』に魅せられてこのコマンダンテを購入しました。
1年以上毎日使って感じた良い点、悪い点を正直にレビューします。
ぜひ最後までご覧ください。
≫コマンダンテ以外の高級コーヒーミルも見てみたい人はこちらの記事がおすすめです。
コマンダンテC40の基礎スペックを紹介
コマンダンテC40の基本的なスペックを紹介します。
価格 | 45,000円~56,000円 |
縦×横×高さ | 6㎝×6㎝×15㎝ |
重さ | 578g |
一度に挽ける豆の量 | 40g |
メッシュ調整 | 90段階(すべてのメッシュに対応) |
本体の素材 | 木製 |
受け皿 | ガラス |
刃の素材 | ニトロブレード |
刃の形 | コニカル式 |
【特許技術】コマンダンテC40の一番の特徴『ニトロブレード』
コマンダンテはすべての性能が高水準です。
その高い性能から、プロが世界大会で使うほど信頼されています。
なぜ5万円の手動コーヒーミルが、何十万円もする電動コーヒーミルを押しのけて使用されているのでしょうか・・・
その理由は、こだわりにこだわりぬかれた『刃』の部分に秘密があります。
コマンダンテの刃は、特殊な機械と経験豊富な職人によって作られた特許技術です。
そのため、他のコーヒーミルではマネできない3つの特徴があります。
- 特徴①:絶妙なカーブ
-
コマンダンテはコーヒーのクリアな味を引き出すために、コーヒー豆を『潰して』挽くのではなく『切る』ようにして挽きます。
そのため、コンマ何ミリ単位で刃のカーブを調整し、最もコーヒー豆を挽きやすい角度にしてあります。
- 特徴②:エッジの切れ味
-
コマンダンテの刃を手でなぞるように触ると切れてしまいます。
他のコーヒーミルではこそばゆいくらいですから、コマンダンテの切れ味はもはや凶器レベルです。
お手入れをするさいにけがの注意は必要ですが、この切れ味がコーヒーの味を1段階・2段階上に上げてくれます。
- 特徴③:窒素添加による超高硬度
-
コマンダンテは、ただのステンレス鋼ではなく、窒素を加えた特殊なステンレス鋼を使用しています。
これにより硬度を大幅に上昇させ、毎日使っても刃こぼれすることなく何年も愛用することが可能です。
専門知識になりますが、コマンダンテの刃はロックウェル硬度58の固さになります。
これは下の表でいう『超高硬度』のクラスです。
かずコマンダンテの刃を大理石のキッチンに落としてしまったことがあるんですが、コマンダンテの刃は無傷でした!
キッチンが傷ついたのはショックでしたが、コマンダンテの刃の強さには驚きです(笑)ロックウェル58の硬度は、製造業の機械で使われる固さですから、コーヒーミルでこの固さはやりすぎなくらいです。
微粉がほとんど発生しない驚くべき性能
前章のニトロブレードと呼ばれる刃のおかげで、コマンダンテはほとんど微粉が発生しません。
微粉があると抽出効率にばらつきがでてしまい雑味のもとになるので、微粉が発生しないというのは驚くべき性能・・・
実際に写真を見てもらってもわかりますが、コーヒー豆が均一に挽かれており、微粉はほとんどありあません。
滑らかでつまりのないグラインドハンドル
コマンダンテは力の弱い方でも無理なくコーヒー豆を挽くことができます。
私は他のコーヒーミルをいくつも使ってきたのですが、その中でもコマンダンテは段違い。
のちほど解説しますが、コマンダンテと5000円のコーヒーミルのグラインド速度を比較したところコマンダンテの方が2倍も早く挽き終わることができました。
なぜコマンダンテのグラインドは優れているのか・・・
理由のひとつとしてあげられるのは、2つのボールベアリングによりハンドルが支えているからです。
ボールベアリングとは、下記画像のような構造の部品のことです。
ボールがあいだに入っているので摩擦を極限まで減らすことができます。
ボールベアリングは車や新幹線、飛行機にも使われています。
高速移動の機械に必須で使われる部品です。
コマンダンテは、ボールベアリングが2つ使われており、2か所でハンドルを支えくれるので安定したグラインドが可能です。
これらの理由から、コマンダンテは均一な挽き目の高速グラインドが可能なのです。
コマンダンテC40の各部位を徹底レビュー
ここでは、コマンダンテの各部位をレビューしていきます。
写真を使って紹介していくので、購入した後のイメージをしながらご覧ください。
全体像
コマンダンテは何種類ものカラーがあります。
他にもブルーやピンクなど様々です。
私の場合は部屋がブラウン系なのでそれに合わせて『チョコレート』を選びました。
いやあ、かっこいいです。
かっこよすぎます!
本体素材
本体素材は木製になっています。
ツヤツヤの肌触りが最高ですし、ガシッと持った時の太さがちょうどよくてグラインドしやすいです。
月1くらいでワックスを塗ればツヤも増して、より愛着もわいてきます。
ハンドル
ハンドルは長すぎても邪魔だし、短すぎても力がいるしで意外と難しいポイントです。
コマンダンテのハンドルは14㎝とバランスの良い長さ。
少ない力でのスムーズなグラインドを可能にしながらも、邪魔にならない長さなので絶妙ですね。
また、持ち手の部分も工夫がされています。
- 木製で作られており本体部分と素材を統一
- 逆三角形で持ちやすい
何気ないハンドルもこだわりぬかれています。
ベアリング
3本の黒い柱の中心部分にボールベアリングがあります。
コマンダンテは、ボールベアリングにより極限まで摩擦を減らし、スムーズなグラインドが可能です。
本体下部の方にも同じような作りでボールベアリングがあり、上と下の2か所で支えています。
メッシュ調整ダイヤル
黒い部品がメッシュ調整ダイヤルです。
時計回りに回すと細かく、反時計回りに回すと粗くなります。
回すと、「カチ、カチ」っと音が鳴るので、「1カチ=1段階(クリック)」で判定します。
上の判定基準で行くと、メッシュ調整はMax90クリックできますが、実用的なのは4~52クリックまでです。
下の表を目安にしてください。
メッシュ | クリック数 | 適した抽出 |
極細挽き | 4~10クリック | エスプレッソ |
細挽き | 12~16クリック | 水出しコーヒー |
中細挽き | 18~26クリック | ペーパードリップ、サイフォン |
中挽き | 28~36クリック | ペーパードリップ、サイフォン |
中粗挽き | 38~42クリック | ペーパードリップ、サイフォン |
粗挽き | 44~52クリック | フレンチプレス、ネルドリップ |
カチ、カチっと音がするので、回数を覚えておけば次回以降も同じメッシュが再現できます。
再現性が高いのも便利です。
刃の形・素材
この絶妙なカーブ、切れ込み、エッジの鋭さ。
すべてが完璧です。
特殊な機械と職人の腕がマリアージュした至極の逸品。
何時間でも見てられます。
付属品
本体・透明ガラス容器以外には、以下のものがついてきます。
- 別色のガラス容器と蓋
- コマンダンテのシール
- 黒いふき取りシート
- 説明書
- 生産者(おじさん)の写真
気分によってガラス容器を変えられるのが個人的には好きです。
また、蓋もあるので、使っていない方のガラス容器を豆を入れておくキャニスターとしても使えます。
コマンダンテC40の細かい使い勝手をレビュー
ここからは少し感覚的なレビューです。
手とのフィット感
コマンダンテは本体素材が木製なので、持ち心地が最高です。
金属だと「冷たい」とか「金属くさい」とかがあると思いますが、まったくそういうのはありません。
また、本体の太さですが、つかんだときに3㎝ほど余るくらいの太さです。
私は手の大きさ(中指から手首くらい)が16㎝くらいと平均的な男性の大きさですが、「ちょうどいい太さ」だと感じました。
女性の友人にも持っていただきましたが「使いやすいね!」と言ってたので、女性の方でも問題ないと思います。
手の疲労感
言うまでもなし、、、
コマンダンテはグラインドスピードが早く、力もいらないので、手の疲労感はありません。
ついこの前、4人にコーヒーを振る舞う機会があり40gのコーヒー豆を挽いたんですが、休憩なしで大体1分弱の時間で挽き終わりました。
他のコーヒーミルだと豆の量が多いとかなりの重労働ですが、コマンダンテだとらくらくできます。
微粉の量
コマンダンテはすべての性能が高水準ですが、一番の売りは『刃』です。
業務用の電動コーヒーミルに匹敵する刃を持っているので、微粉はほとんど発生しません。
コーヒー豆を30gほど挽いてみたのですが、こんな感じ。
30gを挽いて出た微粉は0.6gていど。
非常に均一でほとんど微粉が発生していないことがわかります。
コマンダンテC40と5千円のコーヒーミルの味の違いをレビュー
本当にコマンダンテってすごいの?
安いコーヒーミルでも同じ性能が出せるんじゃない?
まだこのように思っている人もいるのではないでしょうか?
実は、私も同じように思ったことがあり、実際、コマンダンテが他のコーヒーミルと比べてどうなのか気になっています。
そこでここからは、コマンダンテと5000円のコーヒーミルを比較して、細かく性能の違いを確認していきます。
比較①:均一性
まずは挽いた粉の均一性を比較していきます。
左が5000円のコーヒーミル、右がコマンダンテです。
粗挽き(フレンチプレス用)
粗挽きはどれだけ優れたコーヒーミルでも均一になりにくい難しいメッシュ。
これだけ差があるとコーヒーの味には大きな差が生まれてしまいます。
中挽き(ペーパードリップ用)
均一性はもちろんコマンダンテに一票でしたが、粗挽きのときよりもその差は縮まったように感じます。
ただ、その分感じたのは、粒一つひとつの角の立ち方。
角が立った粒の方が表面積を最大化するので抽出効率が最大化されます。
これにより、コーヒーの持つおいしい風味をサッとぬきだし、透明感のあるスッキリとした味わいにすることができます。
味の部分で大きな差を感じました。
細挽き(エスプレッソ用)
私はまだエスプレッソを入れる器具をもっていないので味の方の感想は言えないのですが、均一性だけで見るとコマンダンテはかなりそろっているように感じます。
今回のメッシュは、16クリックで『中挽きよりの細挽き』です。
5クリックくらいのメッシュにすると、エスプレッソを淹れることもできます。
比較②:微粉量
コーヒー豆を5gずつグラインドして、その後コーヒー粉をこのようなふるいにかけます。
細かすぎる微粉だけ取り除かれる仕組みです。
30秒ほど上下に振って残ったコーヒー粉を計測してみたところ以下のような結果に。
残ったコーヒー粉 | 減少率 | |
5000円のコーヒーミル | 4.6g | 8%減 |
コマンダンテ | 4.9g | 2%減 |
コマンダンテは、安いコーヒーミルの1/4の微粉量に抑えることができました。
5000円のコーヒーミルが悪いというよりは、コマンダンテがすごすぎるように感じます。
比較③:グラインドスピード
15gのコーヒー豆を挽いてどれだけの時間がかかったのかを測定しました。
コマンダンテ | 32秒 |
5000円のコーヒーミル | 1分27秒 |
約3倍の差。
正直これほど違いがあるとは思っていませんでした。
挽いていた感触でいうと下記のような違いです。
総合的にみると、5000円のコーヒーミルは『疲れる+時間がかかる+均一に挽けない』といった印象です。
逆にコマンダンテは『楽チン+早い+均一』といった印象。
毎日使うとなると5000円のコーヒーミルはかなりストレスが貯まるので、やはりコマンダンテの方がコーヒーを楽しむのに向いているように感じます。
【簡単】コマンダンテC40のお手入れ方法
せっかく買ったのにお手入れが面倒だと使わなくなってしまいます。
普段使いで一番大切なのは”使いやすさ”ですから、お手入れの手軽さは重要です。
コマンダンテはどうなのかというと、部品も少なく簡単な作りですので、お手入れを簡単にできます。
- 毎日のお手入れ
- 月1のお手入れ
この2つのお手入れ方法を紹介するので、購入した後のイメージをしてみてください。
コマンダンテC40の毎日のお手入れ方法(約3分)
掃除に使う道具はこちらの2つです。
粉を払うのに『ブラシ』を、届かない範囲は『ブロアー』で掃除をします。
掃除するところ
- ガラス容器
-
水洗いOKなので、ササっと洗ってしまいましょう。
- メッシュ調整ダイヤル部分
-
金属なので水洗いはNGです。
ブラシを使ってコーヒー粉を払ってください。
ネジをゆるめ切ると分解することができます。
下記画像のように分解してください。
コーヒー豆を粉砕する部分の掃除です。
コーヒー粉が残ると次に飲むコーヒーの質が落ちるので、ブラシを使ってササっと払っていきます。
ハンドルを外して本体上部も空けます。
そして、本体内部についている細かいコーヒー粉をカメラ用のブロアー(空気ポンプ)を使って掃除します。
これで掃除完了。
あとは元通りに組み立て直して終了です。
- 本体上部のベアリング部分に輪っかの部品をのせ、ハンドルを差し込む
- 本体下部から見ると先ほど差し込んだハンドルが見える。
そこにもう一つの輪っかの部品をはめる - ハンドルに刃を差し込む
- 刃を奥に押し込みながらメッシュ調整ダイヤルを閉める
- ガラス容器をはめて完成
輪っかの部品とは下記画像のことです。
表と裏があるので注意してください。
裏(凹凸あり)面をボールベアリングの方に向けてはめてください。
購入前は何を言っているかわからないかもしれませんが、購入後に組み立て方がわからなくなったときにこちらをご覧ください。
以上で毎日の掃除は完了です。
慣れればだいたい3分くらいで終わります。
コマンダンテC40の毎月のお手入れ方法(約5分)
毎月のお手入れでは、毎日の掃除では落としきれなかった汚れを落としていきます。
やることが多そうに見えますが、大体5分くらいで終わるので簡単です。
刃の掃除
毎日の掃除方法では『匂い』と『油分』を取り除くことはできません。
そのため、月に1回くらいのペースで少し変わった掃除が必要になります。
変わったと言っても難しいものではなく、毎日の掃除方法の前にひと手間加えるだけなので簡単です。
加えるひと手間というのは、『グラインズ』を使った掃除になります。
グラインズとは、世界中のバリスタから支持されているブランドUrnex社(アーネックス社)が販売しているコーヒーミル洗浄タブレットのことです。
- 電動・手動どちらでも使用可能
- 原料はオーガニックの大豆やトウモロコシ(万が一体内に入っても安心)
- 無臭
コーヒーミル内部・刃にこびりついた汚れを落とします。
ブラシ掃除では落とせなかったコーヒーオイルまできれいにできるので、下がっていたコーヒーの品質を取り戻してくれます。
掃除の手順は以下の通りです。
グラインズを蓋の内側の線まで取ります。
コーヒー豆を挽くようにグラインズをコーヒーミルで挽きます。
下の画像のように本体や刃にこびりついた汚れを取り除いてくれます。
少量のコーヒー豆を挽いて本体内部に残ったグラインズのカスを押し出します。
下の画像のように白いカスが一緒に出てくるので、出てこなくなるまでコーヒー豆を挽きます。
たったこれだけで毎月のお手入れは終了です。
毎月のお手入れが終わったら、毎日のお手入れを行います。
ブラシとブロアーを使ったお手入れのことです。
コマンダンテC40のメリット・デメリットをまとめると
ここまで、半年ほどコマンダンテを使って感じたことを書いてきました。
私は、メリット・デメリット両方のレビューをすることを大切にしているのですが、コマンダンテは本当に良いところしか無くて、悪いところをほとんどあげれていなかったかもしれません。
それくらい今まで買ってきたコーヒーミルの中で一番満足度が高いです。
そんなコマンダンテのメリット・デメリットを見やすいようにまとめて書かせていただきます。
コーヒーミルの心臓『刃』が世界最高峰と聞き衝動買いをした私
最後までご覧いただきありがとうございます。
今回紹介したコマンダンテはいかがだったでしょうか?
私は最初のコーヒーミルとしていきなりこのコマンダンテを購入したのですが、本当に買って良かったなと思っています。
もちろん購入する前は他のコーヒーミルも悩んだのですが、やはりコーヒーミルの心臓である刃の性能がずば抜けて高いことから、一生ものの買い物だと思い購入を決めました。
購入ボタンを押した時は5万円ですから「失敗したらどうしよう」「もっといいやつがあったらどうしよう」と考えていたのですが、届いたコマンダンテを使ってみたらそんな不安はすぐに消え去りました。
- 見た目がおしゃれで部屋の雰囲気に合う
- サクサク豆を挽けすぎて「手動ってこんな楽チンなの?」って驚く
- 友達のコーヒーミルを借りたらコマンダンテのレベルの高さに驚く
最近、友達が
「コーヒーミル買い換えようと思ってるんだけど何がいい?」
と聞いてましたが、私は迷わずに
「コマンダンテ!!!!!!!」
とおすすめしました。
もし、あなたもコーヒーミルをお探しならば、私だったらこの『コマンダンテ』を強くお勧めします。
長く使い続けるためにもお手入れ道具も一緒にそろえてください。