「ひとりで何してんの?」
「それって楽しいの?」
コーヒー好きはみんな言われるであろう言葉ですが、私もついこの間、「ひとりでコーヒー淹れて楽しいの?」と、友達に言われました。
ゴリゴリと豆をすりつぶし、黙々とお湯を注ぐだけ。
友達からしたらなんの面白みもないのだそうです。
でも、そんなシンプルな時間が私には一番大切だと感じられます。
私が思うコーヒーの魅力は、、、
出てくる液体は毎回黒なのに、なぜかいろいろな味がする。
いちご、オレンジ、紅茶、ワイン・・・
「本当に同じ飲み物なのか?」
そう言いたくなるほど味が違う。
そんな不思議な飲み物なところ。
やってることと言えば友達が言うように豆を挽いてお湯を注ぐだけ。
それなのになぜか心が落ち着き、明日も頑張れる。
そんな「ほっ」と一息つける特別な力がある飲み物なところ。
コーヒーを通していろいろな人や場所とつながれる。
世界が広がり、毎日が楽しくなる。
そんな魔法のような力がある飲み物なところ。
世の中うまくいかないことだらけですが、コーヒーだけは味方でいてくれるような気がする。
今回はそんな不思議で特別で魔法のようなコーヒーのある静かな暮らしを紹介します。
休日の朝一番に
ある雨の降る日曜日。
せっかくの休日が雨でつぶれ、どんより気分です。
そんな日は、ブラジルサントスNo.2の中深煎りを淹れるようにしています。
強い甘みと滑らかな舌触りが特徴で、ナッツとチョコレートの味わいが、不思議とこころ落ち着く・・・
ラム酒入りのチョコレートと重めの小説を添えたらカンペキ。
朝から贅沢に、小説の中をゆっくり探検します。
お昼はパン系が食べたい・・・
私の休日は、朝ごはんを抜いて、昼にパンを食べるのが日常です。
パン屋さんに行く日もあるのですが、たまにはこうやってホットサンドを作ったりしてゆっくりと過ごします。
具材はシンプル。
たまご、キャベツ、チーズ、マヨネーズ。
これだけ。
ちょっとひねりが無いように思えますが、一周回ってこれが一番おいしい。
断面はこんな感じです。
キャベツはしゃきしゃき、たまごはふわふわ。
ちょっとチーズが少なかったのは反省点ですね。
でもすごくおいしくて、幸せな気持ちになりました。
三時のおやつって、子供に戻った気分。
みなさんは三時のおやつを食べていますか?
最後に食べた三時のおやつはいくつのときですか?
私は保育園時代までさかのぼります。
──大人になった今は、無意識にお菓子を食べまくる怪物です・・・
☆ ☆ ☆ ☆ ☆
保育園時代の私は、お昼寝タイムの後に元気よく校庭を走り回り、よく転んで血だらけになっていました。(笑)
保健室で手当てをしてもらうのですが、目鼻の整った保険の先生がきれいすぎて、子供ながらにドキドキしたのを覚えています。
今思えば先生に会うために転んでいたのでは?と、思うほど。
そんな先生と私の、大人な時間?の最中にいつも三時のおやつを知らせるチャイムがなっていました。
友達に「先生とまた話してたのかよ!ずりいぞ!」と怒られながら、まんじゅうをぱくり。
「へへへ」と勝ち誇ったように笑いながら、ジュースを飲みほし、ふたたび校庭に走り出したのはいい思い出です。
☆ ☆ ☆ ☆ ☆
そんな昔の思い出に浸っている今日の私のおやつは『クルミ入りまんじゅう』
あの時と同じようにぱくりと食べて、エチオピアのフルーティなコーヒーが後を追いかけます。
あんこの甘味とコーヒーのフルーティな酸味のマリアージュ(混じり合い)。
子供のときとは違ってコーヒーというのが、すこし大人になった気分です。
ランニング・・・をしたつもりになる私(変人)
「子供のときと同じように校庭を駆け回ってみるか!」
ふと、謎の衝動にかられた私は運動着に着替え、飲みかけのコーヒーをタンブラーに入れて、公園におもむきました。
そこには先着の半袖半ズボンおじさんが。
気温は10度前後と少し肌寒いのに、元気に走っていて尊敬・・・
私も負けじと走り出しましたが、今日は体の調子が悪いので1周で勘弁してやります。
そこからは、おじさんが走り終わるまで見学させていただくことにしました。
走ってますねえ。
走ってますねえ。
走りすぎですねえ(笑)
半袖おじさんは400mトラックを10周くらいしたところで走り終えました。
すごい、、、
尊敬の念をこめて、自販機で買ったポカリをプレゼントしました。
「ずっと見てるから変な奴だと思ったよ。(笑)」
たしかに。
私が逆の立場だったら怖すぎます。
ごめんなさい。
でも、なんだかんだいって優しく話してくれる田舎のおじさん、大好きです。
そのあともしばらく話したんですが、健康にいいことが好きらしく、この後はサウナに行くらしいのでご一緒させていただきました。
だれかに強制されたわけではない自然な関係。
コーヒーを始めるまでは家から一歩も出ない私でしたが、コーヒーを始めてからは外での出会いが増えました。
もしかしたら、コーヒーには世界を広げる魔法の力があるのかもしれません。
コーヒーに合うメディアはなんだろな
最近、夜のルーティンを変えました。
少し前は『YouTube&コーヒー』→『読書』の流れだったんですが、今は『ラジオ&コーヒー』→『読書』の流れになりました。
はい、、、言いたいことはわかります。
YouTubeがラジオになっただけで、そんなに変わらないだろってことですよね。(笑)
正直、私も同じようにと思っていたのですが、いざ変えてみると断然ラジオの方がいい・・・
番組によってそれぞれの良さがあるのはもちろんなんですが、ラジオが共通しているのは『いい意味で視聴者を無視している』こと。
どういうことかYouTubeと比較して説明すると、、、
私的に最近のYouTubeはどこか視聴者を釣るような過激なものが多い印象があります。
もちろんおもしろいのですが、見終わったときに疲労感が残っているような感覚がして落ち着きませんでした。
それに対してラジオは、語り手がひとつひとつ丁寧に言葉をつむぎながら、等身大の話をしてくれます。
刺激は足りないのかもしれませんが、仕事や人間関係で疲れている心身にはこれくらいやわらかい方が心地いい。
メディアの特性上、刺激的な話をした方が人が集まってくるので、YouTubeの流れは当たり前かもしれません。
だからかそ、一昔前のラジオというメディアには『視聴者を気にしない』『いい意味で無視をする』という、ラジオにしか出せない味があるのだと思います。
コーヒーとラジオ。
心やすらぐ最高の組み合わせだと思いませんか?
夕日を見るカップル。と、カップルを見る私。
コーヒーはドライブをするときにも最高です。
タンブラーに入れて蓋をすれば何時間もあつあつのコーヒーが飲めます。
私はよく、あつあつのコーヒーを片手に海に行きます。
どの時間帯の海も好きなのですが、とくに好きなのは夕日が落ちた瞬間の、空が真っ赤に染まるときの海です。
まるで自然とは思えない赤色に見惚れてしまいます。
ただ、、、この写真の日の海は私だけではありませんでした。
カップルが1組、先に海を見ていました。
ずーっと夕日を見ながら無言で時間をすごすふたり。
どういう関係なんだろう。
手は繋いでいないし、もしかしたら両想いなだけ?付き合いたて?
勝手にストーリーを考えてしまいました。
いつもは真っ赤な海から目を離せないのですが、正直この日は、海沿いでたそがれるこのふたりに見惚れてしまいました。
そのくらい幻想的で、うつくしい瞬間が見れてなぜか私も幸せを感じます。
海ときたら山でしょ。
「海ときたら山でしょ」
そういって次は山にドライブしました。
静かに流れる渓流、あざやかな緑の草木。
山は山で違った良さがありますね。
山の中腹にある休憩所で一休みをしていると、公園や海と同じく山にも先客の方がいました。
すこし目線を下げたところにいる先客。
存在感のある緑色のカマキリです。
カメラを近づけるとぎょろっとした目でにらみつけてきて、警戒しているのが伝わります。
だから何だって感じですが、カマキリとたわむれるのなんて10年ぶりですからね。
童心に戻った気持ちになります。
【写真ライブラリ】コーヒーを通して広がった世界
カラオケ、ボーリング、ショッピングモール。
そんな娯楽施設しか行ったことがない私でしたが、コーヒーを始めてからはいろいろな場所に行きました。
神社、お寺、海、山、公園、つぶれてしまった商店街。
それらはすべてコーヒーを始める前では考えもしなかった場所ばかりです。
誰かといるとなかなか足を運べなかった場所にひとりでふらっと行ってみる。
そこにあるのは純粋な「気になるなら行ってみるか!」という『冒険心』です。
子供のころはだれしも持っていた冒険心ですが、大人になると影に隠れてしまい、簡単に手に入る娯楽ばかりに手を伸ばしてしまいます。
確かに最近の娯楽というのは間違いなくおもしろいことが約束されており、時間も労力もお金も無駄になりません。
しかし、私はそういう約束されたものではなく、「もしかしたら無駄になるかもしれない」という不確かな娯楽にこそ感情を揺さぶる何かを感じられると思っています。
私の場合、コーヒーのおかげで、影に隠れていた冒険心を、ふたたび表舞台に立たせることができました。
この記事を最後まで読んでくださったあなたには、ぜひコーヒーの力を借りて、変化のきっかけにしていただきたいなと思います・・・