【無料】好みがわかるコーヒー診断

【好みの豆を探索】コーヒーの焙煎度で変わる味わいの違いについて。

※Coffee fam.は「私が初心者時代に悩んだこと」を振り返り、記事にまとめています。中には悩みの解決に役立ったものをPRしていますのでご容赦ください。

Kazu|Coffee fam.
コーヒーインストラクター2級
福井の小さな自家焙煎店「Coffee fam.」の店長です。仕事や家事で疲れている方々に、寝る前30分を特別な時間にするための『スペシャルティコーヒー』や『木芯キャンドル』をお届けしています!

コーヒーの味って、どうやって決まるんだろう?


実は、同じ豆でも「焙煎度」によって香りや味わいがガラッと変わります

浅煎りはフルーティーで爽やか、中煎りは甘みと酸味のバランスが心地よく、深煎りはビターでしっかりとしたコク。

まるで、焙煎がコーヒーの性格を決めるようなものなんです。

では、どうして焙煎度でこんなに違いが生まれるのか?
そして、あなたにぴったりの焙煎度はどれなのか?

この記事では、焙煎による味の変化をわかりやすく解説しながら、コーヒー選びがもっと楽しくなるヒントをご紹介します

最後まで読めば、今までとはちょっと違った視点でコーヒーを楽しめるようになるはずですよ。

目次

コーヒーの焙煎度とは?初心者にもわかりやすい基礎知識

コーヒー豆には、薄茶色のものから茶色、黒色のものなど様々あります。

これらは全て焙煎度の違いにより生まれるものです。

焙煎とは、「生豆に熱を加えることで抽出に最適な状態に変えること」ですが、このときの熱の加え加減により焙煎度が決まってきます。

コーヒーの実から焙煎豆までの流れ

まずは、コーヒーの実から、1杯のコーヒーになるまでの流れを見ていきましょう。

主な工程は、下のイラストのような流れになります。

ざっくりと写真を見ながら工程を見ていきましょう。

まずは、下のようなコーヒーの実を収穫し、

精製と呼ばれる、コーヒーの実から果肉を除去し、生豆だけにする工程を行います。

そうすると下のような見た目になります。

そして最後、焙煎をすることで下のような私たちがイメージするコーヒー豆になるのです。

なぜ焙煎度が味を決めるのか?成分の変化を追ってみる

コーヒーの味に大きく影響与える成分は、主に2つのカテゴリに分けられます。

酸味に関係する成分

  • キナ酸
  • クエン酸
  • リンゴ酸 他

苦みに関係する成分

  • クロロゲン酸ラクトン類
  • ビニルカテコール・オリゴマー 他

酸味に関する成分は、浅煎り(お肉でいうレア)でピークになります。

そしてそこからさらに熱を加えると、酸味の成分は分解され減少してしまい、次に増加してくるのが苦みに関係する成分です。

中煎り(お肉でいうミディアム)の時に酸味と苦みのバランスが取れた状態になり、深煎り(お肉でいうウェルダン)の時に苦みが強くなります。

8つの焙煎度の味わいと香り

コーヒー豆の焙煎度による味の違い

火の加え加減により、味わいが変わることをご説明しました。

ここからは、具体的にどんな味わいに変わるのかを見ていきましょう。

浅煎り3種類:華やかな香りとフルーティな酸味

酸味の成分がピークになっている浅煎りは、より細かに分けると下のような種類があります。

スクロールできます
焙煎度味わいCoffee fam.では…
ライトロースト普通は飲まれることがない焙煎度です。
ただし「高品質」で「高い焙煎技術」の場合は、とても華やかな香りのコーヒーを楽しむことができます。
Lemon-tea ≫ Ethiopia
Strawberry Apricot ≫ Ethiopia
シナモンロースト浅煎りのコーヒーといえばこの焙煎度が多いように思います。高品質のコーヒーですと、甘みのある酸味と華やかな香りを楽しめます。Lemon-tea ≫ Ethiopia
Strawberry Apricot ≫ Ethiopia
Blackcurrant Sangria ≫ Mexico
Tropical Lychee ≫ Colombia

中煎り2種類:甘みと酸味のまろやかな味わい

苦みと酸味のバランスがとれており、まろやかな甘さを感じやすい中煎りは、より細かに分けると下のような種類があります。

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焙煎度味わいCoffee fam.では…
ミディアムローストほど良い酸味と甘さを楽しめます。華やかな香りも十分に感じられるため、浅煎りを試してみたい方の入門としておすすめです。Prune Spice ≫ Uganda
ハイロースト酸味と甘みのバランスが取れた焙煎度です。浅煎りよりも粘度がでてくることもあり、コクが感じられるようになってきます。
シティローストとろっとした甘みと若干の苦みが感じられる焙煎度です。豆によっては酸味が残っていることも多々あるので、酸味が苦手な方はご注意ください。

深煎り3種類:苦みとコクのTHEコーヒー

苦みの成分がピークになっている深煎りは、より細かに分けると下のような種類があります。

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焙煎度味わいCoffee fam.では…
フルシティロースト酸味がほとんどなくなり苦みと甘みのバランスが最も優れた焙煎度です。苦みと言っても全く強くはないので、どんな方にでも楽しんでいただけると思います。Bitter-Chocolate ≫ Brazil
Berry Chocolate ≫ Ethiopia
Mellow Maron ≫ Kenya
Decaf Caramel ≫ Mexico
Decaf Honey ≫ Costa Rica
フレンチロースト甘みが弱くなり、苦みが前面に出始めます。苦みだけの単純な味わいではなく、豆の個性も残っているので苦み好きな人にはおすすめです。Herb and Strong-bitterness ≫ Indonesia
イタリアンローストここまでくると感じられるのは「苦み」のみです。ガツンとした苦みが好きな方にはおすすめですが、それ以外の方には個性も感じにくいのであまりおすすめではありません。

様々な焙煎度から自分好みのものを見つける方法3選

酸味が好きか、苦みが好きかがわからない。

様々な焙煎度がありますが、どのようにして自分好みのものを見つければいいのでしょうか?

私のおすすめする方法は3つあります。

見つけ方①:フレーバーから選ぶ

酸味が好きか、苦みが好きかわからない場合は、フレーバーから選ぶのがおすすめです。

コーヒーには品種や加工の方法で、ストロベリーやマスカット、レモンなど様々なフレーバーを感じることができます。

出典:山と珈琲、心の一杯。

こちらがフレーバーホイールと呼ばれるコーヒーで感じることができる香りの一覧のようなものです。
≫フレーバーホイールについて詳しく解説した記事

気になるフレーバーを見つけたら、それを感じられるコーヒー豆を選んでみてください。

Coffee fam.では、商品名にフレーバーを入れています。

オンラインショップ

また、商品の詳細ページにて下のような味わいグラフをのせています。

Bitter-Chocolate ≫ Brazil

びびっとくるコーヒー豆を見つけられたらぜひお試しください。

見つけ方②:飲み比べセットを活用する

シンプルな方法として「飲み比べ」をしてみるのがわかりやすい方法です。

飲み比べセットの商品ページを開き、下の赤枠の部分を押すとLineupと味わいの説明が出てきます。

飲み比べセット

焙煎度が「深煎り」と「浅煎り」のものを1種類ずつ選んでいただくと色々な味わいを試すことができます。

おすすめは、同じ生豆を使っていて焙煎度だけが違う下の2種類です。

  • Berry Chocolate ≫ Ethiopia
  • Strawberry Apricot ≫ Ethiopia

私が初めて飲んだ時は、同じ豆なのにここまで味わいが違うのかと驚きました。

下の画像の赤枠の部分をクリックすると注文する2種類を選べます。

150gを2種類楽しめるので、味わいの違いをお楽しみください。

見つけ方③:コーヒー診断で選ぶ

何がなんだかわからない。

という方はこちらのコーヒー診断がおすすめです。

コーヒー診断

いくつかの質問に答えるだけで、自分好みのコーヒー豆がわかる診断になります。

2,3分で答えが出ますし、私ってこんな豆が好みなんだ!と面白い体験ができるのでぜひお試しください。

質問のしやすいお店に聞いてみる!

結局はプロに聞くのが一番!

近くの珈琲屋に聞くのもいいですし、Coffee fam.は公式ラインで質問の受付をしているのでわからないことがあればいつでもお申し付けください。

コーヒーの焙煎度に関する雑学3選

ここからはちょっとした雑学です。

へーそうなんだ!と、面白く見ていってもらえると嬉しいです。

浅煎りブームの背景とは?サードウェーブコーヒー文化の影響

サードウェーブとは、コーヒーの3度目の流行のことです。

どんな流行なのか、これまでのファーストウェーブ、セカンドウェーブと合わせて特徴をご紹介します。

ファーストウェーブ

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項目詳細
時期19世紀後半~20世紀半ば
特徴大量生産とインスタントコーヒーの普及
ゴール誰でも手軽にコーヒーを飲めるようにする
代表企業ネスカフェ
影響コーヒーは「日常的な飲み物」に。品質よりも利便性が重視されました。

セカンドウェーブ

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項目詳細
時期1970年代~1990年代
特徴コーヒーの「体験」を重視し、カフェ文化が広がる
ゴールよりおいしいコーヒーを提供し、コーヒーを「特別な時間」にする
代表企業スターバックス、タリーズ
影響店内での体験価値の向上と深煎りへの関心が高まりました。

サードウェーブ

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項目詳細
時期2000年代~現在
特徴豆ごとの個性が際立つ浅煎りのコーヒーが普及
ゴール農園から抽出までのすべての過程で最高の品質を追求し、コーヒーの個性を引き出す
代表企業ブルーボトル
影響・シングルオリジン(単一農園)への注目
・スペシャルコーヒー市場の拡大
・サステナビリティやトレーサビリティ、フェアトレードの意思向上

どのウェーブの代表企業も皆さんご存じではないでしょうか?

これらの企業がコーヒーを通した新しい価値を提示し、コーヒー市場が変化していきました。

現在のサードウェーブにより、浅煎りコーヒーが主流になっていますがその理由も知っていただくとより楽しむことができると思います。

地域別で好まれる焙煎度の違い|日本と海外の味覚のトレンド

サードウェーブにより、世界的に浅煎りのコーヒーがトレンドになっています。

しかし、そのブーム以前から伝統的に好まれた焙煎度があるのをご存じでしょうか?

日本:中深煎り~深煎り

日本では、中深煎り~深煎りの焙煎度が主流です。おそらく理由としては、1950年代から喫茶店文化が独自に発展しており、そこでは忙しいサラリーマンや学生に対してモーニングメニューが提供されていました。トーストやゆで卵などと一緒に、それらに合うコーヒーとして深煎りコーヒーが出されていたことから日本では深煎りの文化が根付いているのだと思われます。

アメリカ:浅煎り

浅煎りの方が重量が重く原価が安くなることから浅煎りが主流でした。アメリカンコーヒーと呼ばれる浅煎りのコーヒーで淹れたさっぱりとした味わいが特徴です。

イタリア:極深煎り(イタリアンロースト)

イタリアではエスプレッソと呼ばれる淹れ方が主流で、この淹れ方に適した焙煎度として極深煎りが愛されてきました。この淹れ方は、高温高圧で短時間抽出をする淹れ方で、強い苦みとコクを楽しむことができます。エスプレッソを小さなカップで、砂糖をたくさん入れて飲み干し、下にたまった砂糖をスプーンで食べるのがイタリア流の楽しみ方です。

フランス:深煎り(フレンチロースト)

フランスでは、まったりとしたチョコレートのような深煎りコーヒーが主流です。食後に出てくるデザートのお供としてよく出されていたため、組み合わせの良いこの焙煎度になったと思われます。19世紀ごろのカフェは、知識人や作家たちの社交場として機能し、芸術や文学が語られる場となってきたそうです。

北欧:浅煎り(ノルディックロースト)

北欧では、個性豊かな浅煎りコーヒーが主流です。昔からこのあたりの地域は、ブラックコーヒーが好まれており、豆ごとの味わいの違いを楽しむ文化がありました。コーヒーは、栽培や加工の工夫によって味わいが大きく変化しますが、その変化をより感じるとれる浅煎りコーヒーが主流になったのではと考えられます。

焙煎度と健康効果:浅煎り・深煎りで異なるカフェイン量と抗酸化作用

カフェイン

コーヒーに含まれる「カフェイン」は焙煎時の熱に対してほとんど分解や変化をすることはありません

そのため、浅煎りでも深煎りでもどちらもカフェイン含有量は同じくらいになります。

抗酸化作用(クロロゲン酸)

クロロゲン酸などのポリフェノールは、植物が自身を活性酸素から守るために作り出す抗酸化成分です。

この成分は、熱を加えることで減少してしまうため、焙煎時間が短い浅煎りほど含有量が多くなります。

ポリフェノールには、以下のような効果が期待されています。

  • 生活習慣病の予防
  • 骨粗鬆症の予防
  • 認知症の予防
  • 免疫力の向上
  • 肌の改善、シミ・シワの予防
  • ダイエット効果

美容や健康面で考えると、浅煎りコーヒーの方がいいと思われますが、深煎りコーヒーにも「ニコチン酸」や「NMP」と呼ばれる深煎りならではの成分が含まれています。

ニコチン酸は血流をよくしたり脳神経の働きを活発にしたりし、NMPはストレス緩和や抗酸化作用があります。

焙煎度に関するよくある質問

焙煎度に関するよくある質問をまとめましたので参考にしてください。

焙煎度とフレーバーは関連がありますか?

あります。

焙煎度フレーバー
浅煎り花や果物、紅茶の香り
深煎りコーヒーらしい香り
チョコレートやカラメルの香り

焙煎度と保存方法は関連がありますか?

水分量や2ハゼを迎えているのか等の違いがありますが、焙煎度によって保存方法を変える必要はないと考えています。

おすすめは、使い切りまでの時間で保存方法を変えることです。

コーヒー豆の色で焙煎度を見分けられますか?

見分けられます。

色が薄い薄茶色のコーヒー豆は、浅煎り。

色が濃い茶色や黒色のコーヒー豆は、深煎りです。

デカフェや豆の種類によっては、色での識別ができないこともあることは覚えておきましょう。

まとめ:焙煎度による味わい違い

コーヒー豆の焙煎度による味の違い

コーヒーの焙煎度は、味わいを左右する大切なポイント

浅煎りはフレッシュで華やか、中煎りはバランスが良く、深煎りはしっかりとしたコクが楽しめます。

それぞれに個性があり、どの焙煎度が「正解」ということはありません。

かず

大事なのは、あなたがどんな味を楽しみたいか!!

フレーバーから選ぶのもよし、飲み比べてみるのもよし。気軽に試しながら、自分だけのお気に入りを見つけてください。

今日の一杯が、いつもよりちょっと特別なものになりますように。

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もし、コーヒー初心者の友達に教えるなら。

というテーマで私が学んできたコーヒーの知識をまとめました!

1ヶ月目で学ぶこと、2,3ヶ月目に学ぶこと、1年目で学ぶことといったように、体系的にまとめてあります。

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