コーヒーにはさまざまな淹れ方があります。
『ペーパードリップ』と呼ばれる一番有名な淹れ方や、『サイフォン』と呼ばれる少し変わった淹れ方などなど・・・
一番有名なペーパードリップは上記の1枚目のような淹れ方ですが、ある程度の技術が必要で初心
者には少し難しいです。
そこで今回は、初心者でも簡単にコーヒーを淹れることができる『フレンチプレス』と呼ばれる淹れ方を紹介します。
フレンチプレスを使えば、簡単に淹れられるだけでなく、初心者でもプロと同じような味を出すこと
ができるのできます。
もちろん、おいしく淹れるためにはちょっとしたコツがあるので、この記事を参考にしてください。
ちょっとしたコツも、知りさえすれば簡単にできますよ!
他の淹れ方にはないフレンチプレスの3つの特徴
フレンチプレスには他の淹れ方とは異なる特徴が3つあります。
- プロの味を簡単に再現できる
- 手間がかからない
- コーヒーの本来の味が楽しめる
ひとつずつ解説します。
特徴①:プロの味を簡単に再現できる
フレンチプレスを使えば、プロの味を簡単に再現することができます。
なぜなら、フレンチプレスは「コーヒーの粉にお湯を注ぎ4分間待つだけ」で淹れること
ができるからです。
ペーパードリップだと、お湯の注ぎ方や抽出時間などさまざまな要素をコントロールしな
ければなりません。
しかし、“待つだけ”のフレンチプレスは、ほとんど技術が必要なく、簡単にプロと同じよ
うな味を出すことができます。
特徴②:手間がかからない
フレンチプレスは、お湯を注いだ後4分間待つだけなので、忙しい朝でもコーヒーを淹
れることが可能です。
私は、忙しい朝は仕事の準備をしながらフレンチプレスでコーヒーを淹れ、帰宅後の夜は
ペーパードリップなど他の淹れ方でゆっくり楽しむようにして使い分けています。
急ぐときとゆっくりするとき。
場面によって淹れ方を使い分けると、コーヒーを最大限に楽しむことができます。
ゆっくりするときの淹れ方はペーパードリップやサイフォンなどたくさんありますが、急
いでいるときの淹れ方は意外と少なく、フレンチプレスやコーヒーメーカーくらいです。
コーヒーメーカーは少しお高いので、安くそろえられるフレンチプレスはおすすめになります。
特徴③:コーヒーの成分を余さず引き出す
コーヒーの淹れ方はおおまかに『浸漬法』と『透過法』の2つに分けることができます。
フレンチプレスは「コーヒーの粉にお湯を注ぎ4分間待つ」という、浸漬法にあたる淹れ
方です。
そのため、油分をカットするフィルターが無く、コーヒー豆の持つ成分を余さず引き出す
ことができます。
余さず引き出すと聞くと、いかにもおいしいコーヒーが淹れられると思ってしまいます。
しかし、ポイントを押さえないと、逆にまずいコーヒーになってしまうので注意が必要で
す。
押さえるべきポイントは、次の章の「フレンチプレスで淹れる際に一番重要なこと」でお伝えしますので、必ずご覧ください!
フレンチプレスで淹れる際に一番重要なこと
フレンチプレスは、『新鮮』で『高級』なコーヒー豆を使うことが一番重要になります。
なぜなら、フレンチプレスはコーヒー豆の成分を余さず引き出してしまうので、質の悪いコーヒー豆を使ってしまうと、まずい成分まですべて抽出されてしまうからです。
そのため、そこらへんで買った安いコーヒー豆や、何か月もたった新鮮でないコーヒー豆を使ってはいけません。
高級なコーヒー豆というのは、スペシャルティグレード以上のことです。
【完全解説】自宅でプロの味を再現するためのフレンチプレスの正しい淹れ方
それでは、フレンチプレスの正しい淹れ方を紹介します。
以下の順番で説明します。
- 準備物
- フレンチプレスを温めておく
- コーヒー豆を粗挽きにする
- コーヒー豆をフレンチプレスの中に入れてお湯を注ぐ
- スプーンで数回かき混ぜる
- 4分間待つ
- コップに移す
簡単に淹れられますが、ところどころコツがあるので、参考にしてください。
ステップ①:準備物
フレンチプレスは以下の準備物が必要です。
- コーヒーミル
- フレンチプレス
- スケール
- タイマー
- ケトル、やかん
- スプーン
- コーヒー豆(スペシャルティグレード) 10g
- お湯 160㏄
※2人分淹れるときは容量を2倍にしてください
ステップ②:フレンチプレスを温めておく
コーヒーの粉を入れる前に、からっぽのフレンチプレス本体にお湯を注ぎます。
そうすることで、本体の温度を上げ、おいしくコーヒーを淹れることができます。
本体の温度を上げておくと、あとでコーヒーを淹れるさいにお湯の温度を下げないので、味が変わることなくおいしく淹れられます。
ステップ③:コーヒー豆を粗挽きにする
フレンチプレスの本体を温めている間に、コーヒー豆をミルで挽きます。
粒度は、粗挽きにすることがポイントです。
なぜなら、粗挽きより細かい粒度だと、フレンチプレスのプランジャーの隙間から粉が漏れて、ざらざ
らしたコーヒーになってしまうからです。
また、コーヒー豆を挽く際には、ミルの下にスケールを置いて表示をゼロにし、コーヒー豆の量を正確にはかってから挽いてください。
レシピ通りの10gを守ることが重要です。
ステップ④:コーヒー豆をフレンチプレスの中に入れてお湯を注ぐ
コーヒー豆を挽き終わるころには、フレンチプレス本体も温まっていると思います。
そうしたら、本体の中に入っている温め用のお湯を捨ててください。
その後、粗挽きにしたコーヒー粉を本体の中に入れ、お湯160㏄を注ぎます。
お湯を入れる際にもスケールを下において、正確に160㏄を量ってください。
ステップ⑤:スプーンで数回かき混ぜる
コーヒー粉とお湯がうまく触れ合うように、スプーンで数回かき混ぜます。
すべてのコーヒー粉をお湯と触れ合わせ、効率よく抽出させるために重要な作業です。
ステップ⑥:4分間待つ
4分間の待ち時間です!
ステップ⑦:コップに移す
コーヒーをコップに移していきますが、ポイントが1つあります。
それは、残り10~20㏄は注ぎ切らないことです。
どれだけ粗挽きに挽いても細かい粉が混じっており、プランジャーを抜けてきます。
ざらざらしたコーヒーにしないためにも、最後まで注ぎ切らないことが重要です。
フレンチプレスで淹れる際のコツ一覧
フレンチプレスの淹れ方で説明したコツを一覧にしてまとめておきます。
プロが淹れた味を再現するために必要なので、もう一度ご覧ください!
- 本体を温めておく
- コーヒー豆は粗挽きにする
- 容量を正確に守る
- スプーンで数回かき混ぜる
- 最後まで注ぎ切らない
フレンチプレスの片付け方
淹れるさいのコツではありませんが、きれいに後片付けをすることもおいしいコーヒーを淹れるためのコツです。
なぜなら、フレンチプレスのプランジャーは金属でできており、コーヒーの油分が付着しています。
これをきれいに除去しないと、油が劣化し、なんともいえない強烈な異臭を放ってしまうからです。
おろそかになりがちですが、後片付けまでを1セットに考えましょう。
フレンチプレス本体に残ったコーヒーかすは処理がめんどうですが、次のようにすると簡単です。
- スプーンでコーヒーかすをある程度かき出す
- 本体に水を貯めて、茶こしに流す
- 本体を洗剤で洗う
ペーパードリップはペーパーを捨てるだけなので簡単ですが、フレンチプレスはスプーンや茶こしが必要になります。
多少面倒ですが、安定して同じ味になるので、初心者の方にはおすすめです。
まとめ
私が初心者の方に一番おすすめするのは「フレンチプレス」です。
なぜなら、以下のメリットがあるから!
- プロの味を簡単に再現できる
- 注いで待つだけなので手間がかからない
- コーヒーの本来の味が楽しめる
簡単においしいコーヒーが飲めるフレンチプレスは本当におすすめの淹れ方になります。
ただし、よくも悪くもコーヒーの品質に左右されるので、コーヒー豆の品質には気を付けましょう!
お手入れだけはしっかり行い、ぜひフレンチプレスで淹れたコーヒーをお楽しみください!